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一枚上手
工場長から電話が来て、ある局長の趣味で開いたサロンに呼ばれた。おそらく親族名義なのだろうが
贅沢な養生サロンで景徳鎮の富裕層が家族で来て茶を飲んだり、薬膳や灸やマッサージを受けたりしている。
入会金だけでもこの価格帯ではちょっと日本でも敷居が高い部類だ。
内部には売店もあり、宝飾品や南部鉄瓶、銀瓶などずらりと並んでいる。
工場長に案内されて行くと、馴染みの北京の社長と局長、中国茶器三大メーカーの春風の社長夫婦が待っていた。
いろいろと日本で欲しい物があるという。
内心無理だと思った。どんないいビジネスでも即金で払うといっても臆病で動けない
日本のジリ貧中小企業をたくさん見ているし、また連中に中国はどうのこうの悪口言われて上から目線で
けなされて時間だけ潰すのはもうたくさんだ。彼らの言う中国と我々は一切関係ない。
日本のそのへんの中小企業の国際性なんて中国の反日デモレベルだと恥ずかしく思う。
英語や中国語を聞いただけで開き直る。
アメリカ人もあっけにとられるが、日本人はビジネスに個人的意味のない先入観とか感情を持ち込みすぎだ。
いま、私があんたのものを1億で買うと言ってるのと中国のどっかの馬鹿が餃子に毒を入れたのと
何か関連があれば言って欲しい。
それとも民族差別主義者なのか?しかも私は日本人だ。
町のなんとかさんが手数料300万で買った中国の嫁に逃げられたとかなんで赤の他人の私が攻撃されなければならないのか?
中国=悪者のステレオタイプの頓馬が東北には多い。そんな奴が経営してれば東北の経済も
震災以以前からどうにもならなかったはずだ。。

それはさておいて、そんな日本に中国茶器三大社長のひとりの九段の段社長が日本を視察中である。
景徳鎮随一の商売人で知恵者。奢侈禁止令で売れ行きが鈍るなか、日中関係もなんのその
商機を探してアベノミクスジャパンを観察している。おどろいたぜ田舎の金持ちおっさんである。
段社長は広大な敷地を市政府からもらったので大きな工場や商業施設を作るに当たり
国内のみならずアジア全域を見ているのである。
迎茶の色絵マグは段社長の甥っ子の工房のものである。

こんな養生サロンでのんびりお茶を濁している我々より一枚上手ではないか!!

ふとした拍子で笑い話が飛び出した。
何かと思えば先日の香港人とスタッフの現地人への侮蔑的、高圧的な態度。
礼儀を知らない身の程知らずだと皆が呆れて笑っていると
局長がその無礼な社長と会社を知っているという。
街の功労者が地元の礼儀で勧められたタバコをくわえたとたん、若者たちに
「禁煙表示が見えないのか!タバコを足で踏んで消してこい!」と怒鳴られた
笑えない笑い話はこの瞬間から都市伝説化して香港人の会社名とセットで
景徳鎮社会に広まるであろう。
我々は宣伝料をいただかねばなるまい。
その土地にはその土地の礼儀作法が有り、差別的な空気は
言わなくても差別されたものは感じるものである。

同じ経営者のカフェでお茶をした。
白人や社長の友達がやることには何も言わないくせに
我々がセルフサービスと知らず、テーブルにカップを残して去ろうとすると
「そこの3人、カップをさげてよ!」

侮蔑の混じった強い口調で言われれば、周囲の視線が集まる。

マナーがあれば人に恥はかかせまい。

人に面子を与えることを知らない人物はこの社会では心底軽蔑され
いずれ誰からも去られて子供と事情を知らない貧乏旅行の外国人しか相手にしてくれないであろう。

ちなみに禁煙表示は退色してすっかり見えなくなっていて、私も気がつかなかった。
あれは完全に申し合わせでもないと皆がああいう態度は取れないであろう。
ワークショップ運営という隔絶された空間でカリスマ社長により一種のマインドコントロールが施されている。
内部だけの気遣いが絶対で外部はどうでもいいのがその証拠である。
皆口は笑っているが目は笑っていない。
内部のちからの序列だけに神経を尖らせ、一日中おべっかと威圧の使いわけである。
嘘の笑顔に騙されてはいけない。
利用価値のなくなった人間がいまどこでどうしているか見れば一目瞭然。

あの程度であれば、我々が市に建議してもっと素晴らしいものを作って、若者や来賓に尽くしてもいい。
我々が動けば全て本物であるし、誰も虐める必要はない。















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【2013/05/19 04:17 】 | 景徳鎮よもやま | 有り難いご意見(0)
ギリギリの状況で品物集まる
連日小規模の高級工房を頼み込んで、生産中断していたものや停止、廃止したものを部分再開してもらっている。
というのも作りかけで仕上げしていないものなど、放置されているものが必ずあるからだ。
昨日は釉裏紅茶器を正式再開してもらった。
先回一生懸命励ましたのが効いて私の景徳鎮不在の2週間のうちに果敢に新作に取り組んでいた。
景徳鎮で成功した工場長や長年この街の工房のレベルアップにつくしてきた私に激励されることは
小さな工房にとっては希望の光である。
それでも精一杯やっても一人で描ける量は限りがある。しかも成功率の低い釉裏紅。
次回から現在の卸値の30%さらに上乗せすることを提言。泣かれそうになる。
ものがよくなれば倍も出してもいいと、丁度景徳鎮に着いたばかりの北京の高級店の社長を紹介する。
抗日ドラマのくだらないという話で盛り上がりながら食事。
工場長と私と北京の社長と3人で33歳の若い釉裏紅の工房(寶豊)主を激励。
社会の発展にはこういう後輩、後進の面倒を見る細やかさが必要だ。
日本のように、私がされたように若い人、若い事業を潰したり搾取することは摂理に反する。
木の葉はいずれ散るし人も老いる。
古い葉が散らねば次の花は咲かない。
今回私の工房周りの指導以外の雑用の大部分を23歳の若夫婦に委ねた。貧しくて中学校もまともに
通えなかった子達である。夫婦で子守しながら毎日店番をしている。
大卒はいくら雇ってもいちいち指示しても使えなかったが、10代から行商などで苦労してきたこの子達の
気のつきようは日本の戦後生まれの社長にないものである。
あの目と耳と義理人情は明治大正の人である。
蚊に刺されて困っていたら、薬がさっと出てきた。私が気がつかないように
さっと近所に借りに走ったのだった。「要りますか?」といちいち聞かれる親切とはなんであろうか?
近所との関係も良好であるということである。日本語は一言もできなくてもいいから、東京に店を出したら店長は彼らである。
コツコツとした作業の積み重ねでようやく品物が集まってきた。
それでも迎茶に発送したらあとは数名のお客さんに行き渡っておしまいの量である。

一生探しても手に入らないような各工房の隠し球ばかりである。

薪窯作品は以前よりも手に入らない。それでも集めた数は前回と同じ。

ただし器が小さくて価格も高くなった。しかしそれだけ素材も完成度も高い。

貴重な素材は小さなものを作るしか量がない。

私の仕事は簡単な仕事である。なんの学歴もいらない。

それでも私の仕事は500年千年残る。

未来の人が私のものを参考にしてまたものを作り生活を営んでゆく。




















【2013/05/18 09:55 】 | 本日の活動 | 有り難いご意見(0)
外国籍華人の横柄
この街の香港人や台湾人、そして外国籍中国人は現地人をまるで野蛮人か奴隷のように扱うのに耐えられない。

確かにニューヨークや東京で暮らしている人から見れば手鼻を飛ばしたり声が大きかったり、タバコを吸ったりであるが、それと人格、性格とは全く別次元である。

ナイーブで優しいこの街の人に罵声を浴びせるゆな連中を私は許さない。

こういった連中はだんだんと国内では仲間を失い、媚びへつらい英語がカタコト話せる学生や院生ばかり集めて
大将になるが、周辺に現地の大人や実力者が集わないのが何よりのダメな根拠である。

景徳鎮には「送煙」といって相手に敬意を払ってタバコを勧める習慣がある。禁煙エリアは皆無に等しい。
あるところで禁煙を知らずに勧められたタバコを吸った工場長が大勢の前で使用人の女の子に野蛮人に物を言うように「禁煙だ、見えないのか!そっちで踏んで消してこい!」と罵声を浴びせられた。私もまったく禁煙エリアに気がつかなかった。

なぜ、普通に「先生、もうしわけありません、こちらは禁煙になりますのでこちらにどうぞ」と案内できないのか?
それは経営者の外国籍の中国人の態度そのものである。

使われている若者や媚びへつらう学生に責任はない。

私も慌てて居合わせた現地の連中に説明してなだめていると、外国籍華人オーナーが「人が話しているのにうるさい、口を慎め!」と衆目の前で怒鳴りつけられた。

質素な格好をしていても、我々はこの街の実力者である。

街で不機嫌そうな我々を見かけた知人たちがどうしたのか声をかけてくる。

みんな一様に経験済みであり、不機嫌になる。

「今度誰かあそこの名刺をもって来た奴がいたら門番につまみ出させろ!」

あの口調は北京人の市長のように口は悪くても最大限敬意を払って尊重してくれるのとはわけが違う。

北京を公用車でノンストップで案内される人間がたかが子供の集まりで
犬のように扱われた事実は、この社会では認めがたい。

必ず何かの結果が出ることであろう。






















【2013/05/17 09:40 】 | 景徳鎮よもやま | 有り難いご意見(0)
大学周辺から撤収
大学周辺で芸術家との交流が続いていたがこの一年の流れを見て近寄らないことに。

①日本人はじめ滞在外国人の目的と質に疑問が出てきた。

②中国の若いアーティストが金儲けに走りチンピラ化している。

③教授方は副業に忙しすぎる。

政府や実業世界、社会奉仕と一切関係ない戯言とは付き合いきれない。
今後足は向かないであろう。

この街にはこの社会の道徳がある。

人の道、ものづくりの道に外れたものは時間が淘汰するであろう。
それも砂時計ほどの。

役所や我々が出る番ではない。





【2013/05/17 08:51 】 | 本日の活動 | 有り難いご意見(0)
品薄
奢侈禁止令の影響がじわじわ強まってきた。いくらでも売れてかけられた予算が減ってきて、各工房売りに手堅い作品へと生産ラインを調整。量産茶器が供給過剰で売れなくなっているのに呼応して高級茶器ラインまで一斉に生産停止。何もかも一斉。これが景徳鎮。小雅、鴻海のみがコツコツ安定して高級茶器と食器を生産中。

老料薪窯茶器はほぼ入手不能に。超高級品のみ様子を見ながら細々焼き上げている現状。
老料薪窯は今後あるものだけ販売しますが、かなり高いものだけです。しかも中国の賃金は下がらないのに
円安でかなり打撃です。今後販売品の格付けはおおよそ以下になりそうです。

①わかる人向けの、そして古い誤った本の知識や中国語も景徳鎮語も話せず景徳鎮を表面だけ取材した人の情報にとらわれないで現実を見ることのできる人のための>「今でもちゃんとある景徳鎮」の超高級品
(倣古という他国の文化を尊重せずただ自分の芸術にのみ心酔し、大変な技術や素材が動いていることを認めず、否定し、または優越感から看過する日本の陶芸家の景徳鎮についてのあらゆる発信は誤りと偏りがある。倣古=偽物という解釈では初代以降の柿右衛門も今右衛門も全部偽物という解釈と同じである。写しの伝統がなければ正確な技術が継承できない。アーティスト陶芸家の間違いはそこである。倣古の本義は伊勢神宮が20年ごとに建て替えられることによって技術が断絶しないのと同じことだ。そういった局面を見ずに否定するからには、その陶芸家の作品は全ての中国陶磁器の歴史に代わるだけの価値があるということである。ぜひ高く買わせていただきたい。)

②一部現代製法であるもののできるだけ古典に則り、手堅い実用性も具備した総手工の高級品。


③普通の中国茶器の店やお土産などで見ることができない、中国でも探すのがちょっと大変な中級景徳鎮。
価格帯は安くないが日本のそれと比べると質が高く安いもの。


④普通の中国茶器のあるお店の一番高級な棚に並んでいる半手工の手書き品。

⑤すべてをクリヤーした自社ブランド製品、小雅、鴻海など

③、④は私が時間を割いてご紹介する意味が薄いので、できるだけ①、②を押して参ります。

⑤は安定継続して行きますのでお楽しみに。

③、④についてはご希望の業者の方がいらしたら、私の代わりに仕入れを丁寧に手伝ってくれる信用できる人を紹介します。ただし取引のやりとりは全て英語になるのでその点ご確認ください。



【2013/05/17 08:26 】 | 本日の活動 | 有り難いご意見(0)
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