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総手工胎の素人でもある程度出来る見分け方があります。
半手工(圧力プレスまたは石膏型抜き後ろくろで形成)と総手工(土捏ねから轆轤まで徹頭徹尾手作業形成)は素人ではものすごく見極めが難しいですので、ここでは簡単なプレスや型抜きものと総手工の違いについて。 まずプレスや型抜きは型枠から抜きやすい原型をあらかじめ設計しているので デザイン優先であり、回転軸のある轆轤形成のもののように腰の低い重心と安定感に欠ける。地震で倒れやすいのはそのためである。日本の名人の作るぐい呑など(歴史と切磋琢磨のある西日本では普通)手のひらに乗せるとすぽっと安定して収まり、グラグラ揺らしても手のひらから転がり落ちにくいのと全く同じ感触がある。重量や均一なうすさだけで型形成と思う人がいるが、景徳鎮は薄手のものも作るのでその見方だけでは間違いである。が、石膏型抜きは、ほぼ均一に液状の磁土が型に付着、乾燥するので薄さよりもむしろ厚みの均一さを確認するのが手であろう。欧州磁器の工法が入り込むとその限りではないが、今のところそれはない。 一方轆轤形成はむしろ厚みは均一ではない。それは伝統のろくろ作品に使われる景徳鎮磁土は焼成時の変形率が高いため、変形を予測計算してそれを防ぐため厚みや形成角度に変化を持たせるためである。垂直に反り上がった口縁など、名人のものがほぼ真円にできるのは轆轤の技術に因るが、それもそうした計算技術なのである。 そして外見的に顕著なのは高台の処理の仕方であろう。 型物はほとんど高台が無かったりお愛想程度の高台が存在するのに対し(洋食器のターカップがこれ)、轆轤形成のものは高台の内側から深く垂直に脚部が伸びている。 こちらで紹介の総手工のデミタスなどはしっかり高台がある。 高台外側も碁笥底を除いて同様である。古いものは更に釉薬を掛けてから 脚先の釉薬をそぎ取ったヘラ目もある。 いずれ比較の画像も出します。 次回はポット、急須の場合。 PR |
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