
せっかく夏休み気分で自転車で出かけたが忙しい日になってしまった。
村村をぬけて宋代の有名な青白磁の遺跡、湖田に入る。
景徳鎮地元っ子の朝食の涼粉を食べる。涼しいと書いても辛いのでホットである。
友達の工房で待ち合わせしていると近所の職人とばあさんに友達のなんやかんや頼まれごとする。
誰も私を日本人と思っていない。「外国人ってーのは本当に凶暴でおっかねえ。」
「んだ、んだ」みたいな会話。。
「えざにんすはおだ、かすわいごにんわーしおんぶら!んごすらおれん、あいやしゃっすにんな。。」
「んな、んな。」
ばあさんがしゃべりまくる。
そのうち先生たちも集合、運転手を呼んで出かける。
運転手の所有する宋代からの楼門と砕石水車小屋が上海の会社の開発で壊されるという。
なんとか守らねば。
あちこち電話したり仲間と相談したり。
みんなあきらめムード。
結局夜遅くまであちこち移動しながら集まって相談。
画像は夜集まったレストラン。
仲間がお誕生日だった。
そういえば去年も彼女の誕生日、同じ顔合わせでここに居たっけ。
そう言いながらも活発に外交。20年も活動を表に出さなかったので
相応の人たちと馴染むのに時間がかかる。
しかし事情がわかるとものすごく良くしてくれる。
みんな教養と考えが深くて驚く。
東京で小金持ってパフォーマンスしてる連中とは本質違うし
人も物もよく見ている。
そして実質自由になる資力が違う。
私の対日観が大筋彼らと同じなのも興味深い。
意外とに本好きで日本通で日本の欠点をよく知っている。
日本の同業と話すと相手の長所も自分の欠点も何も知らない。
人の顔色見ながら裏でこそこそ悪口。
岩手県なんか行ったり来たりする皿やタッパーでいつまでも覚えていてグチグチ。
そんなのがどこも社長業なんだから器が違う。中国で人にしてやったこといちいち覚えていてグチグチ言ったらケツの穴が小さいってものすごく軽蔑される。交際してもらえない。
震災の最中、被爆も恐れず日本の勉強に大金落としながら窯や名所をめぐる景徳鎮人と
あしを引っ張り合いながら不景気に喘ぐ日本の窯元。
私が話して楽しい、有意義で、着実な未来的ビジネスになるのは間違いなく中国人である。
日本人は中国の悪口しか言わないが、中国人はそうではない。
あれはあれ、これはこれで日本をよく見ている。
さもなくば私がこの国でこんなに良くしてもらえるわけがない。
私は召喚された大使の気持ちがよくわかる。
日本人は単眼である。
先入観で先に白黒物事決着つけたがる。
閉塞するわけだ。
あの手この手。今も使われている最後の遺跡を守るため
頑張る。どうにかなるのが中国だ。
頭でできたシステム以外何も手を打たずどうにもならないのが日本だ。
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