
これは普通の言葉だけの高級とは違う品です。

作り方から素材まで昔のまま、貴重な材料で柴窯で焼かれた今ではとても貴重で大金のかかった品物です。

まずなかなか手に入らない最上級の景徳鎮現地土と現地土釉薬の灰釉、水車で挽いた磁土を熟練者が足踏みでこねた胎土。上絵の顔料もコネが無いと殆ど手に入らない天然鉱物顔料。科学的に作った今できの顔料と違って古典の色合いそのまま深いピュアな味わいです。官窯の様な出来栄えです。肌触り、音、柴窯で焼いた古の感触が蘇りました。非売品にするか悩んでます。ようやく出来てきたものです。次に同じ物は材料が手に入らないのでいつできるかわからない品。こう言った素材が一般に回ってくることはまずありません。



蛇足なようですが景徳鎮の高級磁器メーカーを経営するご両親を持つ陶磁器大学の大学院生が見学に来ました。代々景徳鎮窯地主であった家庭に育ち事情にはかなり精通している彼女が一切の疑念を挟みませんでした。
私から厳しい目で敢えて批判して言えば古彩の赤が少し邪魔だと言うことでしょうか。素材工法の共に貴重な事は彼女も認めました。
またトルコ人の陶芸家のマスターも私が軽く爪で碗を弾いたら目を輝かせて「柴窯焼成の音がします」と即座に答えてくれた。
ここは裏の裏まで精通する玄人が多いので喋りやすい。
日本ではいっそ本論に辿りつく前に「プリントではないか」とか「景徳鎮は断絶して骨董しか残ってないのではないか」とかそんな疑念ばかり被せられて日本での活動の中心は弁解と説明に終始して徒労に終わったが、ここでは一言、二言核心だけ言えば話は万里の果てまで連なるので実に楽しい。
色絵の染付より茶味を崩す話も経験も知識もある人たちは、トルコ人も、中国人もすんなり受け入れる。理屈の図式が見えるからだ。
茶葉の話も究極の話題が飛び交う。
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