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今回の品薄と価格帯の上昇。なかなかうまく理解していただくのは難しい複雑な背景がありますが、ほんの一例。
奢侈禁止以前は「好きなだけやってくれ」と莫大な資金を出す人がたくさんいました。 そのため例えば潤沢な資金で一気に出来ることが多かったので、材料の質も量も増加、安定して仕事がしやすいわけです。例えば山一つまるごと囲って清朝の磁土手掘りで採掘など。 材料が気楽に手に入れば、余裕からいろいろなものが作られます。 ところがお大尽がお金を使わないと大盤振る舞いができなくなり、工房も手堅い生産を始めます。 そして貴重な材料でより高価で数が少ないものに移行してゆくのです。 そこに量産茶器の業界の停滞で「茶器は売れない」の噂が広まり、一気に「優良なもの」までが作られなくなりました。おそらく巷に出回っている、私が紹介してこなかったような茶器はダンピングで値崩れ、大暴落するでしょう。 しかし、実際問題「優良なもの」はみんな探していて、この中国の人口ですからあっという間に売れてゆきます。 連日目移りしている間によそに買われてしまい、ゆっくり買えません。 いくらでもお釣りがくるほどお金を払ってくれる上客が減れば「余禄のような生産」が無くなり生産ラインが「正常」に戻るわけです。ある程度安いものにも贅沢に投入された素材や労力がより上級品に滑り上がります。 つまり今までのお客様はかなり「いい買い物」「買得」したというわけです。 「連日あれはもうないのか」というお問い合わせをいただいますが、もうありません。 5万ぐらいで出した品物の工房も素材もそのへんの価格帯のしかも茶器は既に作っていませんし、作ってくれません。全市探してもストックすらありませんでした。 親しいお客さんたちが多いだけに、あの時なんで無理しても買ってもらえなかったのかとても残念です。 小雅、鴻海など自社系列製品は何とでもなりますが、ああいった倣古世界の職人気質の上級小工房は そもそも富裕層なのでよほど割りにあうことしかやる必要がないのです。 景徳鎮は強かに機敏に動く街です。無用な組合などで弱体化することもなければ、敗北者に全体が引きずられることもないのです。勝者はいつでもいます。 PR |
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